今年1月初旬、雪が降った翌日に古民家輿水邸を訪れた折の画像です。向い側に「水」という紋の入った蔵のあるお宅が見えます。
農のいろは塾を運営する「緑のネットワーク21」は、昨春から八ヶ岳南麓で活動する様々な団体とパートナーシップを組み、「八ヶ岳南麓風景街道の会」のメンバーになっています。今回の催しは、この「会」の中心であり、「景観はみんなのもの」という趣旨で運動する「八ヶ岳南麓景観を考える会」の主催でした。 景観とはただの上辺のことではなく、その土地の歴史やそこに暮らす人々の生活文化のあり様を正直に物語るものです。再開発ゴー、ゴー! の大都会から移り住んでみると、地方には、ガイドブックに載っていない立派な建築や街並みが多く残されているのに気づきます。「取り残されている」と言う方が正確かもしれませんが……。 誰でもこのように風土に根差した豪壮な家や蔵の前に立つと圧倒されます。しかし、維持保全の困難さを知ると、家や集落の先行きを危ぶむ声も多い。そこで、「あ〜、もったいない。なんとかしたい!」と、動き出すのは都会から移り住んだ新住民がほとんどで、みな住み着いた土地について熱心に学習し始めます。「なんとかできる」のかどうか、まだ回答は見つかっていませんけれど。 日本にある「真の美しさ」とは、静かな田舎の片隅でひっそりと草に埋もれながら息づくものなのかもしれません。その日、何人もの人々が様々な想いで輿水邸の門をじっと見上げていました。
by midori-net21
| 2007-07-05 18:27
| 地域のイベント レポート
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