八ヶ岳の夜 「そろそろ蛍の季節ですよね」

d0035025_19215210.jpg 5月8日の毎日新聞記事(下欄に全文引用)にあるように、八ヶ岳南麓では自然環境に関心を持って自発的に活動する人が目立ちます。言い換えれば、それだけ地域の開発が進み、危機感が生まれているということでしょう。

 この地に移住した12年前、私がやむにやまれず始めたのは(庭づくりでも畑でもなく)、近くの小川の護岸工事についての「川に自然を取り戻そう」という提案型の住民運動でした。知らない道をあちこち歩いて署名を集めてまわったものです。当時はスイスやドイツの「多自然型河川工法」が注目されていて、東京や神奈川ではコンクリート護岸を改修する試みが行われていたのです。もっとも何も外国の事例に学ばなくとも、ここは、武田信玄公による自然の力を利用した治水が天下に知られた甲斐の國であったのですが……。
 やがて初めての夏が近づき、暗い庭に蛍が飛び交うようになって、川への想いはさらに高まりました。電気をすべて消し、戸外に出る。そこに広がるのは、決して漆黒の世界ではなく、やさしく柔らかい幽玄の闇ーー都会では味わったことのない感動に包まれたものです。

 さて、昨日のFM八ヶ岳エコロジー番組の対談の締めくくりは「八ヶ岳の美しい闇と夜空」についてでした。闇というと、心の闇とか、ナントカの闇の部分とか、あまり良い意味に用いられない昨今の世相ですが、これは本物の闇ーー宵闇迫る時刻から夜の帳がすっかり落ちるまでに刻々と移り変わる生きた闇のことです。
 見上げれば、満天の星。八ヶ岳の広い空がもっとも魅力的なのは、夕刻から深夜にかけてではないでしょうか。ですから、夜にはぜひライトダウンを! と言いたい。ヨーロッパで見かける丘の上の古城、都会の噴水や豪壮な歴史的建築物にはライトアップが効果的かもしれませんが、自然がそこかしこに息づく地域ではどうでしょうか。夜に活動する生き物にはとんだ災難だし、もちろんエネルギーの無駄遣いーー八ヶ岳南麓には、むしろ夜空の美しさこそふさわしいのでは? という感想がフィナーレとなりました。

 「そろそろ蛍の季節ですよね」 ーーあなたもたまには電気を消してみませんか。
             最後の曲は The Music Of The Night (サラ・ブライトマン)




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エフエム八ケ岳:自然を愛し支えよう 環境活動頑張る人紹介−−毎週月曜放送 /山梨


 北杜市などを対象エリアとするコミュニティーFMラジオ局「エフエム八ケ岳」(同市小淵沢町上笹尾)が4月から、八ケ岳山ろくで環境活動に携わる人物を1人ずつ紹介する番組を毎週月曜に放送している。司会の跡部治賢・同市長坂郷土資料館長(58)は「地域の自然を守ろうと一生懸命活動する人たちの様子を伝えながら、自然を愛する人をもっと増やしていきたい」と期待している。

 同局が平日に放送している「日替わりオープンカレッジ」の一環。06年9月の開局を主導した山本昭理事が開局前から温めていた企画で、市オオムラサキセンターの前館長として市内の自然保護活動に携わってきた跡部さんに司会役を依頼し、実現した。

 八ケ岳南ろくに位置する同市は、手つかずの自然が多く残り、人の手が適度に入った雑木林も広がる地域。農林業や観光分野で自然と接しながら働く人やボランティアで自然保護活動を行う人が多い。

 放送では毎回、自然と触れ合う観光プログラムを提供するNPO代表や自然観察指導員、子ども向けの自然教育に尽力する環境カウンセラーらを招待。活動に携わることになったきっかけや活動の目的、内容、今後の抱負などについて率直に語ってもらう。

 跡部さんは「大自然を愛し、支えようと努力する人がたくさんいる地域だということを伝えたい」と話している。

 放送は、毎週月曜日の午前9時から1時間。同じ日の午後9時半から再放送される。周波数は82・2メガヘルツで、北杜市のほぼ全域と韮崎市の一部で受信可能。問い合わせは同局(電話0551・36・6700)。
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by midori-net21 | 2007-05-13 18:59 | 八ヶ岳の里山を歩けば…
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